くちなしの特徴

くちなしの特徴

東アジアに広く分布し、日本では本州南部〜四国・九州・沖縄の野山に自生する。野生には、森林の低木として出現するが、園芸用として栽培されることも多い。


くちなしは高さ1-3mほどで、葉はつやがある。花期は6-7月で、6弁の花を咲かせる。花弁は開花当初は白色だが、徐々に黄色に変わっていく。花には強い芳香があり、学名の種名「jasminoides」は「ジャスミンのような」という意味がある。品種改良によりバラのような八重咲きの品種も作り出されている。


10-11月ごろに赤黄色の果実をつける。この果実は熟しても割れないため、「口無し」という和名の由来となっている説もある。他にはクチナワナシ(クチナワ=ヘビ、ナシ=果実のなる木、つまりヘビくらいしか食べない果実をつける木という意味)からくちなしに変化したという説もある。


くちなしは人家周辺に栽培されることが多い。ただし、くちなしを植えるとアリが来るといって敬遠する例もある。スズメガに典型的な尻尾をもつイモムシがつくが、これはオオスカシバの幼虫である。奄美大島以南の南西諸島では、果実の中にイワカワシジミの幼虫が入る。


くちなしの果実にはカロチノイドの一種・クロシン(Crocin)が含まれ、乾燥させた果実は古くから黄色の着色料として用いられた。また、発酵させることによって青色の着色料にもなる。これは繊維を染める他、食品にも用いられ、サツマイモや栗、和菓子、たくあんなどを黄色に染めるのに用いられる。また、大分県の郷土料理・黄飯の色づけにも用いられる。クロシンはサフランの色素の成分でもある。


また、果実は山梔子(さんしし)と呼ばれ、日本薬局方にも収録された生薬の一つである。煎じて黄疸などに用いられる。黄連解毒湯、温清飲、五淋散などの漢方方剤に使われる。


黒人ジャズ歌手のビリー・ホリデイはしばしば、クチナシの花を髪に飾って舞台に立った。

くちなしの育て方

 

くちなしの植え替え

鉢植えの場合でも根づまりをしますし、地植えであっても大きくなった株は根付きにくいので植え替えをする必要があります。植え付ける時は4〜5月・9〜10月が適期、暑い時期や寒い時期は避けるのが無難。深く掘りすぎずに水をタップリ与えてワラや腐葉土で覆いましょう。鉢植えであれば1/3ほど古い土を落として長すぎる根を切って、一回り大きな鉢に新しい土を使って植えましょう。


くちなしの増やし方

挿し木で増やす事が可能です、春か初夏に行えますが初夏の方が楽です。その年に出た新しい枝を先から15cm位までで切ります、1時間水につけてしっかりと給水を行ったら湿らせておいた川砂や赤玉を入れた鉢に挿しましょう。順調にいけば1ヶ月程度で根が出始めます、半日陰の場所で乾かさない様に管理するのが非常に大事です。


くちなしの病害虫

スス病やオオスカシバが挙げられ、特にオオスカシバは葉を食べてしまうので薬剤で定期的に駆除する必要があります。これを怠ると、次の日には全部葉が食べられてしまっている場合もありますので要注意。もし、葉っぱが黒くなって水で洗い流すと落ちる様であれば、スス病と考えましょう。

くちなしの種類

 

くちなしの類は200を超えていると考えられており、一般的な一重咲きのものだけでなく八重咲きのものや小さくて場所を取らないものまで存在しています。くちなしの香りを好んで育てるのなら一般的なくちなし、コンパクトなものが欲しいならコクチナシなど、自分の家の環境や好みに応じた種類を選択する様にすると良いでしょう。


くちなしの用土

水はけの良い土が適していますので、赤玉7:腐葉土3の割合で混ぜたものを使用。ただ、地植えの場合は腐葉土をもう少し混ぜて軽い土に仕上げた方が良いかもしれません。


くちなしの置き場所

寒さに弱いので、北の寒い地域での地植えは困難ですので避けます。鉢植えの場合であれば夏は直射日光の当たらない場所に移動させ、それ以外は日光の当たる暖かい場所におくのが大切です。地植えであれば、1年を通して半日陰の場所で育てましょう。


くちなしの水やり

乾燥に弱いので、表面が乾いたらタップリと与えて下さい。


くちなしの肥料

1年に2回、2月と8月に化学肥料と油かすを混ぜたものを株元に与えます。

くちなし

 

アカネ科クチナシ属に位置する植物の一種、初夏に花を咲かせる純白の花。ジャスミンを思わせる非常に甘い香りを持つのが特徴、花言葉は「沈黙」「純潔」で果実が熟しても割れない事から「梔子(または口無し)」と名付けられたと考えられています。初夏に花を咲かせると白から徐々に黄色へと変化させて、やがて11月頃に赤黄色の果実をつけます。


日本では古くから存在しており、現在でも果実を使う事で黄色の着色料や薬品に用いられ重宝されています。未婚女性のいる家庭では、くちなし→口無し=婚期を逃すと捉えられる場合もあり、鉢植えを敬遠されるケースもあります。


山梔子(さんしし)

くちなしの果実の事で解熱・止血作用などに効果があり、煎じて黄疸の治療薬に用いられる事が多く、その他にも不眠や精神安定と言った精神系な働きも含まれています。人体に対して無毒で、着色料として用いられるのもこの部分です。


くちなしの育て方

害虫にさえ注意すれば、くちなしは初心者の方でも充分に育てられます。それを踏まえ、次の点に注意して育てましょう。